就職活動が始まると「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」はよく聞かれます。
人によって学生時代に実施してきたことが異なる中で、どのように整理してアピールしていけばよいのか、その書き方とポイントについて説明していきます。
これから「ガクチカ」を考えられる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
・ガクチカはなぜよく聞かれるのか?
・ガクチカ整理に役立つ方法
・ガクチカの書き方(まとめ方)とポイント
・アピールすることがない場合
・まとめ
1.ガクチカはなぜよく聞かれるのか?
ガクチカは就職活動において、どの企業でも必ずと言っていいほどどこかのタイミングで聞かれます。
それでは対策をしていくにあたって、なぜガクチカをよく聞かれるのかから考えてみましょう。
(1)就活生の人柄や特性を知りたいから
まずは就活生の人柄や特性を知りたいのが理由として挙げられます。
第一印象や学歴だけではその人の人柄までは把握することができません。
そのため、ガクチカを聞くことによって、その人がどんな人なのかを詳しく知りたいのです。
その際に、ただこういうことをやってきたという話だけではなくて、取り組んだときの姿勢やどんな力を発揮して困難を乗り越えてきたか、結果を出してきたかについては、仕事とそのまま直結していく特性にもなるため、気になっている面接官が多いでしょう。
(2)企業で活躍できそうかどうかを知りたいから
2つ目としては、(1)と通ずるものもありますが、人柄や特性を知ることで、その企業で活躍できそうかどうかを知りたいのが理由として挙げられます。
最近では、コンピテンシーといって高業績の人に共通して見られる行動特性を企業ごとに算出していき、それに当てはまるかどうかをガクチカを聞くことで判断していく企業も増えてきているみたいです。
実際に行う仕事や携わる業界によって求められる特性は変わるため、企業を受ける就活生のガクチカを聞くことで、その企業に合うかどうか、その企業で活躍できるかどうかを判断しています。
企業によっては、部署を考えるための参考として、ガクチカを聞いているところもあるでしょう。
そのため、できるだけ企業の基準とズレないようにガクチカを考えることも大事になります。
(3)すぐに辞めないかどうかを判断したいから
企業は入社する人に対して、できるだけ長く働いて欲しいと考えていることが多いです。
そのため、ガクチカを聞くことで何か継続的に頑張ってきたことがないかを確認したり、何かに打ち込むことに対しての耐性があるかどうかを確認していきます。
もちろん企業との相性を確認する上でもガクチカを聞くことは非常に有効ですが、それだけではなくその企業で働き続けられるかどうかのベースの部分を判断する上でも、ガクチカは有効です。
以上より、長く働いてくれそうかどうかを判断するためにも、ガクチカは聞かれます。
2.ガクチカ整理に役立つ方法
ガクチカはよく聞かれるとはいえ、何もない状態からいきなり考えるのも難しいと思います。
こちらでは、ガクチカを整理するために役立つ方法について解説していきます。
(1)モチベーショングラフ
まずはモチベーショングラフを作成することをおすすめします。
モチベーショングラフとは、幼少期から覚えている範囲の全てのことを時系列に洗い出して、それぞれのタイミングでの感情の浮き沈みやモチベーションがどうだったかをグラフにまとめることです。
できればその時々で整理できているのが一番記憶も鮮明でよいのですが、それは難しいと思いますので、モチベーショングラフを作成しながら学生時代のことを振り返ってみるのがよいです。
ガクチカは大学生活でのことを話すのが基本とされていますが、もし大学生活に特に話すことがなかった場合には、それよりも前に遡る必要があるため、その際の整理にもモチベーショングラフは有効です。
また感情の浮き沈みは成功体験と失敗体験に比例しやすいこともあり、沈んでいる状態からよくなっている部分に関しては、振り返ってみると自らの強みや弱みなどの特性を知ることにも繋がります。
(2)長く続けたことから順番に振り返る
続いては長く続けたことから振り返っていくのもガクチカを整理するのに有効です。
(1)では幼少期の頃からを振り返ってみるとしましたが、中には忘れている時期があると、思い出すのに時間がかかって、かえって時間がかかってしまう可能性もあります。
時間がたくさんあるときであればよいですが、限られた時間の中でできるだけ早くガクチカをまとめていきたい方にとっては、長く続けたことから振り返った方が効率的かもしれません。
長く続けたことを挙げた理由としては、ガクチカで話す題材は、力を入れたことともあるように、できるだけ継続して行ってきたことの方がアピールに繋がるためです。
さらに、長く続けてきたことの方が努力をしたことで成し遂げられた成功体験が生まれやすい傾向にあるため、文章にする際にも得たことなどを含めてまとめやすく、よりアピールにも繋がっていきます。
とはいえ、長く続けたからといってそんなに力を入れていた活動ではなかった場合もあると思うので、振り返っていくつかの経験を洗い出していき、それぞれを比較してガクチカで話す題材を決めていくのがよいでしょう。
3.ガクチカの書き方(まとめ方)とポイント
ここでは、ガクチカの書き方(まとめ方)とその際のポイントについて説明していきます。
(1)ガクチカの書き方(まとめ方)
基本的には、「結論(ガクチカ)→活動の概要→その中で特に力を入れて取り組んだ(頑張った)こと→取り組んでいく中での過程→それによって得たことや成果として残せたこと」の順番にまとめていくと、伝わりやすくアピールも過不足なくできると考えています。
文章にするとしたら以下のような感じです。
私が学生時代に力を入れたことは、学生団体における活動です。←結論
学生団体には、2年所属しており、◯◯を目的に活動していて、私は◯◯に携わっていました(います)。←活動の概要
その中でも特に◯◯に力を入れて取り組みました。←その中で特に力を入れたこと
そこでは◯◯を目標としながら取り組んでいましたが、初めはなかなか結果が出ずに目標には届きませんでした。ただし、◯◯を変えることによって徐々に結果を残すことができようになっていきました。←取り組んでいく中での過程
そのような一連の活動の中で◯◯のような成果を残すことができ、◯◯を得ることができました。←得たことや成果として残せたこと
もしこれから作成しようと考えている方は参考にしていただければと思います。
(2)ガクチカをまとめる際のポイント
続いてはガクチカをまとめる際のポイントについて説明していきます。
①具体的にまとめることを意識する
履歴書やESにおいては、文字数の制限があるため、どこまで具体的にするかは文字数によりますが、面接などで話すときにはより具体的にまとめて話すことを意識するとよいです。
基準としては、「自分が話していることが全く何も知らない人にちゃんと伝わるかどうか」を基準とするとよいでしょう。
自分が経験していることを話すとなると、どうしても相手にも同じ基準で話そうとしてしまいがちになります。
ただし、面接官は自分と同じ経験をしていないため、話していることが全くわかっていない状況であると考えておいた方がよいです。
そのため、具体例を出しながら話したり、数字を入れて他のことと比較をしながら具体性を出して話していくと、より伝わりやすい文章になっていくと思います。
(1)の「ガクチカの書き方(まとめ方)」の項目で、活動の概要や過程を入れているのはそれが理由でもあります。
②面接官に興味を持ってもらえるようにを意識する
続いて、話の内容を面接官に興味を持ってもらえるようにする工夫も重要です。
なぜかというと、面接のときに色んな質問をしてもらいやすく、話が弾むことで面接官からの印象が格段によくなるのと、一方的な面接ではなく会話を中心とした面接になりやすいからです。
ただし、興味を持ってもらうと言っても、どんな内容に反応を示すかは人によって異なるため、一概にはどんな内容にするかの判断は難しいと思います。
一つ基準を挙げるとすれば、できるだけ大多数の人と被らないことを入れるのは有効であると思います。
それはサークル活動でも、役職についての話をするのではなく、努力してできるようになったことをストーリー仕立てでまとめてみるなど、よくある題材でも中身を工夫することによって、大多数とは異なるガクチカができるはずです。
少し難易度は高いため、可能であればチャレンジしてみてください。
4.アピールすることがない場合
もしアピールすることがない場合は、高校で力を入れた経験をまとめるのでもよいと思いますが、その状況を受け入れて今すぐに新しいことにチャレンジしてみましょう。
チャレンジすることに遅いも早いもないので、やらなきゃいけないと思ったちょうどそのときがチャレンジのタイミングであると思います。
NPO法人JAEでも、「長期実践型インターンシップ」をはじめ、学生の方がチャレンジする機会を用意していますし、そうでなくても興味のあることなどを考えてみて、何か新しくできることがあるはずで、とにかく何か行動することが重要です。
そうすることで、何もなかった状況をネタにして、今行動していることをアピールできるようにもなります。
そのため、アピールすることがない場合は、とにかく新しい何かにチャレンジしてみることをおすすめします!
5.まとめ
今回の記事では、効果的に面接官にアピールするためのガクチカの書き方(まとめ方)やポイント、またガクチカの整理の仕方などについて書きました。
ガクチカは過去にどれだけの経験をしてきたかが特に重要になるため、もしまだ就職活動まで時間がある方は、とにかく何かにチャレンジし続けることをおすすめします。
そうすることで、話せる内容がたくさんできて、逆に何を話そうかと悩める一番よい状態にもなります。
NPO法人JAEでは、何かを始める際の相談や就職活動に関しての相談にもできるだけ対応しています。
もし何か悩んでいることや相談したいことがありましたら、こちらよりお申し込みください。
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